そもそも私がその講座を受講しようと思った理由は、やはりアメリカ=ホームパーティーのイメージが強く、先に渡米していた主人から「家族が揃ったらウェルカムパーティーをしようとお隣さんに誘われた。」と言われたのもあって、パーティーについて少しでも知っておきたかったからです。
その講座では、主催者である女性のお宅に伺って、実際にパーティーで出したお料理を何品かいただきました。中でも、アボカドのディップ*はその後、自分なりに工夫して野菜スティックと一緒に何度もテーブルに登場しました。和風ワカモレの感覚です。カリフォルニア州はメキシコと隣接しているので、メキシカンレストランがたくさんあり、とてもポピュラーなこともあってアボカドは年中スーパーマーケットで見かけることができます。
また、「アメリカではブロッコリーは生で食べます。」というのを聞いて驚きましたが、実際にパーティーで見て納得しました。野菜スティックなどは、パーティープレートとしてスーパーマーケットにありますが、そこには生のブロッコリーやカリフラワーがカットされて人参やトマトと一緒に盛られて売っています。ブロッコリーは茹でて食べるのが当たり前だと思っていただけに衝撃でした。
他には、白ワインに伊藤園の“充実野菜”を加えて飲みやすくした食前酒や、チキンと野菜がたくさん入ったトマトの煮込みをメインに、さらにはそれをご飯にかけるというアレンジも教わり、何となくホームパーティの下準備は出来た気分になり先ずは安心しました。
アメリカで経験したパーティーはその種類も多岐に渡りますが、ランチやディナーなどのホームパーティーやお誕生日会が最も多かったです。季節ごとのパーティーでは、バレンタイン、イースター、BBQ**、プール、独立記念日、ネイバーフッド***、会社のピクニック、ハロウィン、サンクスギビング、クリスマスなどがあります。また特別なパーティーとしては、披露宴、ベイビーシャワーや送別会があります。
パーティーの規模は、ごく親しい友人同士で開くホームパーティーからお誕生日会やBBQのように一度に大人数が呼ばれるものも頻繁にあります。友人同士であれば、気軽な気分でそのパーティーに参加すれば何とかなりますが、当然、初対面の人に会うパーティーとなると行く前から緊張していました。
アメリカでの生活も1年半が過ぎた頃、友人のCarolinaのお宅にお邪魔した時のことです。“I have a Japanese friend, so I will call her."と言うのです。まさか日本人のお友達がいるなんてと半信半疑だったのですが、程なくして、その女性はCarolinaの家にやって来ました。お友達の名前はKさんと言い、私の娘と同じ年頃の女の子とまだ生まれて3ヵ月くらいの男の子も一緒に連れて来ました。それまで、駐在の方々と知り合うことはあっても、アメリカ人のご主人を持つ日本人女性に会ったのは初めてでした。初対面からとても明るく気さくで、何だか初めて会った気がしないくらい自然に話をしたことを今でも覚えています。
共通の友人CarolinaをきっかけにKさんとは仲良くなり、彼女のお宅のBBQパーティーに呼ばれることになりました。そこには、お会いしたことのない人ばかり。しかも当然ながら、標準語は英語です。
先ずは、ホストであるご主人とご挨拶。そしてホステスであるKさんは、細々とゲストのことを気遣いながら色々な友人と話をしています。
そんな前向きに人と接するKさんの姿勢を見て、その後、私は初対面の人とも積極的に話すことを心掛けるようになりました。とは言ってもなかなか容易なことではありませんでしたが。。。
パーティーを楽しむには、相手のことに関心を持つことが大切です。せっかく参加するのですから、何か新しいことを得てから帰りたいと思いました。
色々な人と話をしてみると、日系人である、日本に留学をしたことがある、カレッジで日本語を勉強したことがある、日本に遊びまたは仕事で行ったことがある、家族が日本に住んでいたことがある、さらには日系企業と仕事をしたことがある、日系の会社に勤めているなどなど、日本と縁のある方々にたくさんお会いしました。シリコンバレーという土地柄もありますが、話してみれば共通の話題というのは意外とあるものです。
自分から心を開けば、それ以上に話上手のアメリカ人たちですから、話す機会を作ることはいくらでもできるのです。
日本に戻り、また新しい環境で生活が始まりました。娘が小学生なので、先ずは娘がクラスに馴染めればと思っていました。9月にクラスのお母さんたちが集まるランチパーティーがあり、そこで何人かの方々と話しをしたことがきっかけで、その後も、たまにお母さんたちとのランチなどでお付き合いできるようになりました。
年末は、忘年会シーズン。先日、娘のクラスの22名のお母さん方が集まって、レストランで忘年会が開かれました。みなさんお話好きで楽しい方ばかりです。ついつい、一次会⇒二次会⇒三次会まで場所を変えてとことんまでお付き合いしてしまいました。
アメリカ人のパーティーはほとんどの場合、時間が来れば個人個人で自然に解散します。一方、日本のパーティーは一度終わっても、また別な場所に移動して次のパーティーが始まります。時間通りに終わらない、終わりの時間を気にしないのは日本人独特の時間の感覚だと思いますし、きっと良い意味での昔から変わらない日本人の付き合い方なのでしょうね。
東京の住宅事情から、アメリカのように大勢を招くホームパーティーをすることは難しいですが、親しい友人を招いてのパーティーは時々開きたいと思っています。
*アボカドのディップ:アボカドをフォークなどで潰して、+マヨネーズ+白すりごま+かつおぶし+醤油(あれば、だし醤油)を適量加えて混ぜ合わせます。野菜でもクラッカーやチップスでもお好みのものと一緒に。
**BBQ:BBQパーティーとしてだけではなく、お誕生日会、プール、ベイビーシャワー、送別会など様々な場面と組み合わさることが多いです。
**BBQ:BBQパーティーとしてだけではなく、お誕生日会、プール、ベイビーシャワー、送別会など様々な場面と組み合わさることが多いです。
***ネイバーフッド:“Neighborhood Party”とは、主催者が同じ通りや近所の通りに住む人に声をかけてパーティーを開きます。“Neighborhood Block Party”とも言うようです。
私が経験したのは、“Pancake Breakfast Party”で、同じ通りに住むあるお宅にパンケーキ用のトッピングを一品持ってお邪魔しました。いちごやバナナやブルーベリーなどのフルーツでも、チョコレートシロップでも何でも良いのです。パンケーキの材料は主催者側の何家族かが準備して、当日キッチンでパパたちがパンケーキを焼きます。またコーヒーやジュースなどの飲み物も用意してありました。
近くに住んでいても初めて知り合う方ばかりなので、お互いに自己紹介したり、近所の噂話など、なかなか有意義な時間を過ごせました。
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