2010年11月24日水曜日

サンクスギビング


 日本ではあまり馴染みのない感謝祭“Thanksgiving”ですが、アメリカでは家族や友人が集まる大事な休暇の一つです。毎年11月の第4木曜日が“Thanksgiving Day”です。たいていの学校はその前日からお休みが始まり、週末までを家族と過ごすことになるようです。

娘がサンクスギビングについて学校で学んだことと言えば、ターキーを食べることとターキーの絵を描くといったことのようです。クラスでサンクスギビングのパーティーを開いた年もありましたが、そのときは残念ながら日本へ一時帰国していたので参加できませんでした。

Preschool:4歳の娘の左右手形のターキーです。
1st grade:ターキーの羽を装飾する学校の宿題で、葉の形に切り抜いた折り紙を貼り付けました。

ここでは歴史的な背景は省略しますが、簡単に言うと、現在では秋の収穫を祝って、伝統的な料理を用意し、各家庭で楽しく味わうことのようです。
友人の家庭に招かれた年も何度かありました。それまでの記憶の中で、ターキーを日本で食べたことはなかったと思います。何度か食べ比べてみて、家庭によって味が違うとわかるものです。私はグレービーソースが好きなので、どれもターキーと一緒に美味しくいただくことができました。それに丸ごとのターキーを豪快に切り分けて、大勢でわいわいと食すのはやっぱり楽しいですよね。
伝統的な家庭の味という意味では、日本のお節料理の感覚に近いと思います。焼き方はお父様からアバイスをもらったというターキーや、ケーキのレシピはご主人のお母様からというのを味わうことができました。

アメリカの家庭のオーブンはとても大きく、これはターキーを焼くためのサイズだということがここで納得できます。またそのターキーを焼くのは男性の仕事だそうです。ある友人は、ターキーを水洗いするのが大変だと言っていましたし、とにかく何時間もかけてじっくりと焼くわけですから、男性にしっかりと任せたいですよね。
その代わり女性は、グレービーソースやクランベリーソース*、それからマッシュポテトやデザートのパンプキンパイの準備にと一日中忙しいのです。

中には、サンクスギビングの日にターキーを焼かずに、フィレミニオンを焼くわよと言うお友達もいました。移民の国アメリカですので、色々な背景を持った家庭があります。それぞれの家庭で団欒できれば良いということですね。
ちなみ私たちは、昨年はレストランで蟹を食べましたし。。。
ただこの日は祝日のため、開いているレストランは限られていますので、予約をした方が無難なようです。

6年間で一度もターキーを焼くことには挑戦しませんでしたが(主人が料理をしないので)、我が家の日本製のオーブンレンジで、今度、丸ごとチキンくらいは焼いてみようかなと思います。

*クランベリーソース:この時期、カリフォルニアではフレッシュクランベリーが袋単位(約454g=1lb)で売られています。水と砂糖を加えて簡単にソースを作って、パンなどにジャムのように塗って食べても美味しいです。

2010年11月22日月曜日

コーヒーの本当の味

コーヒーは好きで毎日飲む習慣があります。日本のお店で飲むコーヒーは一般的には、ブレンドコーヒーなのでしょうか。たいてい、コーヒー専用のミルクを適当に入れて飲みます。

アメリカで初めてレギュラーコーヒー*を頼んだときに、これが噂のアメリカンコーヒーだと思いました。本当に味が薄いんです。それなので、絶対にミルクを入れることはありませんでした。何時でもブラックで十分です。同様にアイスコーヒーもとても薄くてびっくりしました。

またアメリカのレストランでは、アイスコーヒーよりもアイスティーの方が一般的なようです。レストランでアルコール以外の飲み物を頼む場合、アイスティーを注文するのをよく見ますし、お店にも必ずあります。一方、アイスコーヒーは無いところも多いです。でもサービスの良いウェイターさんは、コーヒーに氷を入れますよと言ってくれたりもします。

この夏は、ほぼ毎日、アイスコーヒーを飲みました。日本の夏にはアイスコーヒーがとても合います。それに濃さも苦味も丁度良くて、やっぱり美味しい。

それでも最近は、アメリカでも美味しいコーヒーを出すお店が増えたと思います。中でも一番感動したのは、マクドナルドです。マクドナルドがマックカフェをスタートして以来、子供と行くモチベーションが上がりました。
それまでは、決して美味しいとは言えないレギュラーコーヒーを頼んで、子供たちが室内遊具で遊んでいる間、ママたちとおしゃべりをしながら待っていました。マクドナルドの目の前にスターバックスがあるところでは、そっちで買って持ち込みたいという衝動に駆られたくらいです。

マックカフェのメニューで私のお気に入りは、カプチーノでした。ある日、娘のお友だちのママたちに“I think MacDonald’s cappuccino is better than Starbucks'.”と話すと、そのうちの一人のママから“I think so."と答えがありました。
スターバックスでカプチーノを頼むと、手に持った瞬間、何故か重くて、きっとラテと間違えているんだろうといつも思っていました。ここで、これは違う!!と言いたいところでも、カウンターで“Tall cappuccino”と渡されてしまうと正面切っては言えないものです。
味はミルク**の分量が明らかに多いので、まったりしています。チョコレートやクッキーと一緒だと、それはそれで丁度良い感じです。それでもたまに本当のカプチーノに出会うと、カップの余りの軽さに驚きますが、それが本物だったんですよね。

もちろん、アメリカのイタリアンレストランでは美味しいカプチーノを味わえます。食後にいただくのがまた格別です。

日本へ帰国してから未だマクドナルドへは行っていませんが、今度行って試してみたいと思います。


*レギュラーコーヒー:日本ではホットコーヒーと頼みますが、アメリカでは“Regular coffee”と頼みます。

**ミルク:普通のミルク“Whole milk”で頼むと味が重くなるので、低脂肪乳“2% Reduced-fat milk” “Low-fat milk”や無脂肪“Fat-free milk”、お好みで豆乳“Soy milk”からも選ぶことができます。

2010年11月18日木曜日

七五三

先週末、娘の七五三のお祝いをしました。大安の土曜日ということもあり、明治神宮はとても混雑していました。
外国人観光客の姿をあちらこちらで見かけました。一緒にご祈祷を受けていたり、写真を撮っている外国人も珍しくありません。この時期に訪れる外国人にとっては、有名な観光スポットのようです。きっと良い思い出になることでしょう。

アメリカでは日本の七五三のように幼い子供をお祝いする行事はありません。娘の三歳のお祝で日本へ一時帰国する前、何度か七五三“The Seven-Three-Five Festival”とは何か?という質問を受けました。簡単な答えとしては、“It is a festival to celebrate children's happiness and health.”と言ったところでしょうか。

娘にとっては三歳のお祝い以来、二度目のことなのですが、前回はアメリカから一時帰国中の一週間というとてもタイトな日程だったこともあり、それはそれは終始不機嫌で、地面に一秒も足をつけず、全く歩かなかったことを家族皆で懐かしく思い出し、笑ってしまいました。

七歳のお祝いは満年齢で数えると昨年でも良かったのですが、もう一年待ってからでも遅くはないと判断しました。
実はカリフォルニアでも七五三のお祝いを行うことができます。毎年、七五三の時期になるとサンフランシスコ周辺に住んでいる場合、日米山桑港寺というお寺でご祈祷を受けることができるそうです。アメリカに住んでいるからこそできる経験かなと一瞬迷ったのですが、やはり機会があるのなら、日本で祖父母に見守られながらお祝いするのも良いかなと思いました。

サンフランシスコ周辺には、日系人および日本人が数多く住んでいますので、毎年、たくさんの方々が桑港寺へ出かけるのではないでしょうか。このような場所があるのは、とても有難いことだと思います。


七五三当日、早朝の美容室で新日本髪に結っていただきました。娘の髪の毛が長いことと、この年齢の子供にしては毛の量が多いので、美容師さんに見事な新日本髪に仕上げていただきました。







明治神宮は入り口から神楽殿まで続く参道の距離がとても長く、草履など履いたことのない娘にとっては長い長い道のりだったようです。不満を口にしながらも歩き通すことができて、我が子ながら成長したなと思いました。

アメリカに住んでいると砂利道をひたすら歩くなんて経験はないと思います。立派な神社を作ったとしても、きっと神楽殿の脇に大きな駐車場を作ってしまうことでしょうね。


七歳の娘は着物を自分で選び、伝統的なお祝い事の意味も何となくではありますがわかっているようです。孫一人のために、主人と私の両親、それに私の弟が明治神宮まで駆けつけてくれました。そんなに皆から大事に愛されて…優しく真直ぐに育って欲しいものです…

2010年11月11日木曜日

ハロウィンパーティー


前回は子供が主役の“Trick or treat.”についてでしたが、今回は大人も楽しめるハロウィンパーティー*についてです。

先ずハロウィンパーティーでは仮装が必須です。もちろん子供だけではなくて、大人も真剣に仮装しています。悪魔、吸血鬼、ゾンビ、スーパーマン、カウボーイ、それにここぞとばかりとてもセクシーな衣装で登場するママもいます。
きっと子供の頃から仮装していたので、何の抵抗もなく当たり前のようにコスチュームを着て楽しくパーティーに参加できるんですよね。ある意味、とても羨ましく思います。

子供には早々にコスチュームを用意するものの、そんな経験のない純粋な日本人の私はというと、3度目のハロウィンで呼ばれたCarolinaのお宅のパーティーで、ミニーマウスのウエディングベールのついたカチューシャを着けるのがやっとでした。。しかもそれは娘のものです。それからは、黒猫の耳や尻尾、くもの巣柄の帽子やケープなど…なかなか全身を着飾ることはできないのですが、小物でそれなりに楽しんでいます。


次にパーティーに欠かせないのは、やはり食べ物ですよね。アメリカのハロウィンではどんなものがテーブルの上に並ぶのかと娘のお友達のBrianaのお宅にお邪魔しました。

テーブルには、クッキーやカップケーキ、チップスなどが置かれていましたが、中でも気になったのが、赤黒いゼリー。良く見てみると、脳みそのような形をしています。色といい、形といい、何とも言い難いものではありましたが、一口だけ味見をしてみました。確かにゼリー“Jello”**でした。味は複雑で覚えていませんが…確かこれを作った方は、いちご味と何かを混ぜたと言っていました。



こちらは、ハロウィンちらし寿司。日本から遊びに来ていたお友達が作りました。見た目も味も日本人好み。








今年のハロウィンはかぼちゃのまるごとグラタンにも挑戦しました。
アメリカで経験した数々のハロウィン…日本風にアレンジしながら毎年楽しく味わっていこうと思います!

*パーティー:アメリカのホームパーティーでは、ポットラックパーティー“Potluck Party”と呼ばれる形式が多いです。手作りのお料理でもデザートでも飲み物でも、何でも好きなもの、もしくはパーティーの主催者に必要なものを確認して持ち寄ります。特に子供が多い場合は、ピザを持って行くと喜ばれます。

**Jello:ジェロ、商標は、JELL-O。Kraft Foodsのフルーツ味のインスタントゼリーミックス。アメリカでは子供のおやつの定番です。 

2010年11月10日水曜日

ハロウィン


今から6年ほど前に渡米して初めて参加した大きな行事が“ハロウィン”でした。もちろんハロウィンについての知識はなく、そもそも発音が“ハローウィン”なのか“ハロウィーン”なのかもわからないくらい。。当時アメリカで最初にお友達になってくれたHeidiが色々と教えてくれました。

Heidiにとっては一年で一番お気に入りのイベントということもあって、気合の入れ方が違いました。9月のある日、彼女の家に遊びに行くと、庭にガイ骨やくもの巣が…既に彼女の中ではハロウィンが始まっていました。ハロウィンは簡単に言うと、日本のお盆、死者を弔うことを意味するんですよね。それに日本ではかわいいイメージのかぼちゃたちも、アメリカのかぼちゃはとても強面なのです。

ハロウィン初心者の私たちは、10月31日にHeidiのご家庭にお呼ばれすることとなりました。
忘れもしないこの日は…夏時間が終わって冬時間に変わる日だったのですが、何と私たちは指定された時間よりも1時間早く到着してしまったのです! Heidiには、“I thought you didn't know it.” と言われて…笑いながら私たちを快く受け入れてくれました。

Heidiオリジナルのハロウィンピザをいただき、辺りは少しずつ暗くなってきたので、いよいよ出発することになりました。ハロウィンでは子供たちが近所を隅から隅まで歩き回って、キャンディ*をもらいに行きます。Heidiと私には、当時1歳の女の子がいて、まだ赤ちゃんを卒業したくらいで言葉も二言三言程度でした。でも子供たちがキャンディをもらうには、玄関で“Trick or treat.”(お菓子をくれないといたずたするよ)と言わなくてはなりません。そこでHeidiは、子供に“Boo!”(驚かすときのワッ!みたいな発生音)と教えていました。



何をどうするのかわからないままに…とにかく彼女について家々を回りました。どの家からもキャンディをもらうので、持っていた手提げのバッグはパンパンに。こんなにたくさんのキャンディ、1歳の子供にはとても食べさせられないです。でもパパは喜んで毎日食べていました。食べきれないキャンディは、会社に持って行っておいて置くと、あっという間になくなるそうです。子供も大人も大好きなんですね。

ところで今年のハロウィンはというと、先ず驚いたのは街にはグッズがたくさん売られていて、仮装用のコスチュームを買う人をたくさん見かけました。こんなに日本でも浸透していたとは…しかも近所では、町内の有志の方々が毎年キャンディを配っているという情報を入手したので、当日行って来ました。確かに“Trick or treat.”はやっていました。我が家の娘は今年も参加できて、大満足。今年も楽しい楽しいハロウィンを迎えることができました。

*キャンディ:アメリカのキャンディには、lollipop(棒付きのあめ)、chocolate(M&M'SやSnickersなど)それにガムも含まれます。ここ数年はキャンディの代わりに、sticker(シール)やえんぴつを渡す人もよく見かけました。